ネガティブスパイラルから一転。大丈夫、絶対切り開ける！
もう５年近く前、 子供は２年生と保育園の年長さん。 保育園では、入園当時から役員をやっており、 お父ちゃん仲間がたくさん出来ていた。 仕事も忙しかったけど、充実していた。 妻は怒りっぽくイラチだったが、 少し子供の手がかかることが少なくなり 子育てから開放されたゆとりが出てきた。 仕事も家庭も充実しており、幸せを感じていた。 幸せの有頂天にいた。
でも、妻が浮気をしていた。
半年も気づかなかった。
判ったときは、会社のトイレで泣いていた。
本気かどうか本人に確かめた。 本人は遊びやからと言い、ゴメンと言った。 その言葉を信じ、やり直そうと誓い合った。 その半年後に出張が多くなり、半年間の長期出張が言い渡された。 夫婦間もうまくいってたし、 妻も「私は大丈夫やから、仕事頑張ってき」と言ってくれた。 少し距離を置くのもいいと思った。 また、仕事もやりがいのある仕事だった。
半年の予定が結局２年。 その間も月に１、２回は大阪に帰ってきた。
浮気以降、妻がいとおしくてたまらなかった。 大阪に帰ってくるのが楽しみだった。
自分は、生活も仕事もすべて、うまい事いってると思ってた。 浮気のことなど忘れて。
２年の単身赴任を終えて帰ってきたら妻は無視しだした。 最初は調子悪いのかと思ってた。
でも、いつまでもその態度で、結局喧嘩。
二度も裏切られた思いがして、 そこから浮気のことにさかのぼり、 お互いが離婚を口にした。 妻は、浮気の事を言われないかと 恐怖観念にとらわれていたみたい。
そんなつもり、全くこっちはなかったのに。
そこからは子供の取り合い。
妻は弁護士に相談して浮気しても親権取れることを教えてもらうと 強行な態度を続けた。 私も弁護士に相談したが、男親が親権を勝ち取るには 子供を連れて逃げるしかないと言われた。 悪いこともしてないのになんで？
違う弁護士にも相談したが答えは同じだった。 最愛の人間に２度も裏切られ、 子供まで手放さないといけない。
自分は何をしてきたのか？
何の為に一生懸命働いてるのか？
答えは出せなかった。
その苦しみは、体にも顕れた。 夜は眠れない日が続き、 肩・首が凝り、頭痛がひどくなり 嘔吐までする始末。 それでも子供の前で隠そうとした。 でも、余計に卑屈な自分が出てくる。 ネガティブ・スパイラルまっさかさま。
こうなる前から何度もやり直すことを 持ちかけたが、妻は全然聞く気がなかった。 向うの親にも相談したが、 「浮気される人間が悪い」って言われた。 この言葉で、もうわかりあえないことを悟った。 この家族とは無理なんやって。
結局弁護士の言うとおり、 親権は母親に渡った。 裏切られた悲しみ。 子供に会えない淋しさ。
急に一人になった孤独感。 一気に襲い掛かってきた。
それ以降も、眠れない日が続いた。 寝ても悪夢を見ることもあった。 こんなにも、家族や妻に依存してたんやって気付いた。 でも、もう遅かった。 自分をリセットしたかった。 自分の何が悪かったんか？ 原因がわからないと、また同じ事をしてしまう。 知らん間に傷つけたんかって。 会社にも異動させてくれるように頼んだ。 大阪には居たくなかった。
その希望は叶わなかった。 自分を見つめ直さなアカン。 そう思った。 でも日々の業務に忙殺され、 また今までの日常に流されそうになってきた。 会社では、普段通りしてるつもりだったが、 仲のよいメンバーには気付かれてた。 相変わらず、眠れない日が続いてる。 一人で考え事をしてると、悪いことばかり考える。 憎悪、怒りも出てきた。
そして最後の矛先はいつも自分へ。 自分がもっと気を配ってたら妻も普段通りやったのに。 子供たちにも悲しい思いさせんで済んだのに。 片親にせんですんだのに。 じいちゃんばあちゃんにまで辛い思いさせて。 こんな日々が続いたので、自分の力で立ち直る事を無理と考え出した。 カウンセリングに行こうかと思ってた。 でも、先生によって当たりはずれが大きいようで、踏み切れなかった。
そんな時に、インターネットでレイキのMさんの講演があることを知る。
１０月、場所は札幌。 その主催者の一人が、ヒプノセラピストで２度の離婚経験者。 ヒプノセラピスト？なんじゃそれ？よーわからんけど、 この人に相談しよう。札幌行こうと決めた。 講演までに１ヵ月以上あった。相変わらず調子の悪さは変わらない。 講演まで長すぎるし、札幌に通えるわけでもないので 大阪で同じような人を探して見つけた。
男性は紹介がないとダメらしかったが お願いしてみると、快く引き受けてくださった。
これが、momo先生との出会い。
自分にとって大きな扉を開けた瞬間だった。 １０月初めに、ヒプノを受けた。 その前に札幌のセラピストの方に ヒプノの事、何も知らないって伝え、 「現世療法」「未来療法」の本を紹介してもらっていた。 この手の本は読んだこともない。 でも読んでみると、ホンマかいなと突っ込みたくなる内容。 すごい勢いで読んでいた。
自分には未体験の不思議な世界。 ヒプノは半信半疑だった。（先生スンマセン）
でも、ココロは癒しに飢えていたのだろう。 うっすらとぼやけた何かが見え出した。 札幌。 土曜日という事もあり、札幌行きの便は 大勢の乗客でにぎやかだった。 空港に降り立って、当てもなく温泉にでも行こうと支笏湖へ。
バスの本数がなく、時間待ちが長い。 自分は何しにこんなところまで来たんやろう。 一層孤独感は深まった。 支笏湖には家族連れやカップルの姿。 一人淋しく温泉に浸かった。 暇なので、講演会の手伝いさせて下さいと頼んでおいた。 講演１時間前に現地に行き、セラピストさんやスタッフの方と出会う。
そこからは、講演準備で忙しかった。 保育園のバザーなどを思い出し自分なりに楽しんだ。 講演もよかった。 「読書のすすめ」のS店長とMさん。 Mさんは「レイキ」の方と思っていたが 「宝地図」の本も出されている。 何一つ知らず、札幌まで来ていた。 「宝地図」は夢を文字にする事で願いが叶うようになるって事。 講演は約２４０名ほど集まったらしい。
大阪からの参加が珍しかったらしく その後の飲み会に、みんなが誘ってくれた。 ３軒目も．．． 今まで気付かなかった、人との出会い。 とても大事な事に気付かされた。 いろんな考え、苦しみ。 みんな、それを乗り越えてる。 自分だけちゃうのに。自分だけ悲劇のヒロインみたいな。 （俺は喜劇で生きていく！って思ったよ） ３軒目で、離婚の話をしたら、 s店長が「おめでとう」って言ってくれた。 普通、暗い話になると黙ったりするから余計辛くなる。
でも、この「おめでとう」は、ココロの氷が融けた感じがした。 とても楽になった。
この飲み会で出会った子に、翌日イベントあるから 来ませんか？と招待を受けた。 どうせ暇だから、いいよと安請負。 これが、またしても大きな扉をあける事になる～ このイベントが「くさのねひろば」っていう フェアトレードや、パッチワーク、雑貨、古本、アロマセラピー、個性心理学など 仲間内でやってる活動だったんだけど。 チベットからネパールまで夫婦で自転車で走破したり、 素敵な生き方をしてる人ばかりだった。 しかも、何人かは離婚経験者。 なんで離婚経験者ばかりに会うんやろ？ でも、すごく活き活きしてた。
友達との関係を大事にして、個人個人が自立してる。 素直に、いいなー。うらやましいなって思った。
人との出会いがヒトを成長させてくれる。 間違いなく。
後は、そのヒトがどう受け止めるか。 この古本屋で２冊の本を購入。 この本は、大きな気付きを与えてくれました。 今迄と違って強い自分にしてくれました。
セラピストさんは、本当に良い方でした。
このヒトには、ヒトとヒトをつなぐ才能があるんやなって感じました。 セラピーで気付いたのは、 なくしていた「自分らしさ」と「冒険心」でした。 結局、札幌での３日間は、講演とセラピ以外は、ほとんどここで過ごしてた。
ヒトとの出会いが、ココロを強くしてくれました。 いろんな人生あるんやな。
自分知ってる世界って小さいな。 もっとたくさん知りたいな。
そんな事を思ってる時に 会社から新しい仕事の話。 大規模なシステム構築。魅力的な話。 でも１０年プロジェクト。
この仕事受けると、１０年じゃなくても 数年はかかりきりになる。
受けたら、これで自分の人生終わる。 迷ってる自分がいる。
この仕事に加え、社内制度改定プロジェクトも兼務。 規則・規定は苦手なんですけど．．．
この段階で、自分の中で答えが出た。
答えはＮｏ
理由はたくさんあるけど、半分は直感的なもの。 これも、辞めるための後押しやってんな。
その場で上司に退職を告げました。
期待されてるのは嬉しいけど、レールに乗るのは嫌。 サラリーマンやから仕方ないけど、受身の人生は絶対イヤ。 自分の人生、自分で歩く。 何故か、辞めても大丈夫という確信がありました。 強いココロが後押ししてくれた。 人生、生きてるだけで丸儲け。 安定求めたり老後考えてたら、辞める事は出来ない。 今を続けるしかなくなる。 でも自分の価値観では、人生楽しめない気がした。 辞めるとなってから、これからを考えた。 具体的な目標を見つけれない自分。
でも、すぐに他の仕事探したりすると絶対、失敗しそうな気がした。 年齢的にも技術的にも、今が旬やろけど。 周りのメンバーが、折角ラインに乗ってるのに、 もったいないと言っってくれた。
でも、この仕事にとらわれる方がもったいない。 自分の行動パターンを変えるためにも 自分が納得行く人生歩むためにも 自分に２年間あげようと思った。 もっとワクワクする自分。輝いてる自分。 その２年で、何かしらの答えが見つかればいいと思った。 あせる必要はない。 そんな中で、海外ボランティア（ＪＩＣＡ）が何度も目に飛び込んできた。 頭には「シニア」の文字。こんな若者つかまえて．．． 説明会があったので、聞きに行った。 ボランティア経験者の方は、活き活きと現地での経験を語ってくれた。 輝いてはるなーって感じた。 仕事的には、自分の出来そうな事があった。
でも、自分にも出来るやろうか？ 試験は難しく、２，３回受けないと通らないような事も聞いた。
語学力もないけど、ダメモトで応募した。
B国のＩＴ技術者の育成と F島の受刑者のデータベース化。 仕事的にはF島の仕事は好きな仕事。 でもF島はいつでもいけそうやし、 もっとじじいになってからでいいと思った。 今の自分に必要なのは、未知なるアフリカ。
応募後に、ヨーロッパのI国を旅してきた。 友人が赴任しているので。
一人でいろんなところ回った。 歩き回って疲れきってる時に限って、 「おいで」といわんばかりに教会があった。何度も。
異国の地で、一人祈りを捧げてきました。 子供の事、家族の事、自分の事。
やっぱり護られてる、導かれてるなって。感じました。
I国には、そこら中に天使がいますからね。
出会いはなかったけど、 この旅で学んだキーワードは、 「原点回帰」と「青年団」。
「原点回帰」は、自分らしさに戻る事だけでなく、もっと広い意味。 社会を変えるような事は出来ないけど、社会を巻き込みたい感じ。 「青年団」は、ヒトとヒトがコミュニケーションできる場が必要という事。 青年団に限らず。
繋がっていられる場所が、少なくなってきたから。 この２つのキーワードが、これからの自分の仕事に関係するのかな？ I国から帰っても、退社時期が決まらず、 年末で辞める予定だったが、結局、 予定より１ヶ月長く、１月末までとした。
その後、ＪＩＣＡの一次合格の連絡を受けた。 二次試験では、問題の語学試験、面接もある。
悪あがきに、ＮＯＶＡに通う事にした。 二次試験、３日間のスケジュールで おそらく、６～７００名くらいがテストに来てた。 語学テストはひどかった。 二次試験の結果も１月末に通知される。 不安な１月を過ごし、退社日が近づいてくる。 ＪＩＣＡ以外、就職活動などは一切しなかった。する気もなかった。 通らなかったら、ゆっくり考えよう。でも何とかなってるかも。 確信と呼べるものではないが、何故か落ち着いていた。
そして、退社の４日前に、合格通知が届いた。 B国に２年間。
大きな道が切り開けた。
でも、自分にあげた２年間のすべき事が決まっただけ。 この２年間の後に、自分の宿題が待ってる。
でも大丈夫。絶対切り開ける！ 仕事辞めて、安定はなくなった。
でも自由になった。自分で歩いてる感じがする。 日常に流されてると、大事な事見失う。
人生無期限みたいな感覚でいると 一生無駄な人生歩む事になる。
だから、今を大事にしようと思う。 そして楽しもう♪
離婚は、いい意味で、人生を考えるきっかけになった。 大きな転機。
数ヶ月前に、会社を辞めたり、 海外に行く事なんて想像出来なかった。 人間万事塞翁が馬。 人生オモロイ！ 最後に。 先日、元妻から再婚の連絡あり。 半年前なら、間違いなく動転したやろうけど、今は全然問題なし。 ココロが強くなったから。
もうとらわれてないし、 自分を信じてるから。
[e様 男性]
